最後に形見となったのは、日々書き綴ってきた言葉だった

私はなにかと変わったことをする人間だが、その一例として、世を去ったときのために準備したものがある。 この一年間をかけて、私は誰よりも「自分のため」に、そしてもしかしたら「私を知る人のため」にもなるかもしれない形見を完成さ … 続きを読む

やりたいことは、すべてやった

「あれもやりたかった、それもやりたかった、だけど、たいしたことは何もできなかった」と言う人がいる中で、いまを穏やかな気持ちで生きている私は、「本当にやりたいことはすべてやった」と感慨深い思いに浸ることがある。   そのた … 続きを読む

韓国人の感情を映すパンソリ──恨(ハン)が教えてくれた心の深層

私は韓国と韓国人が大好きで、韓国人の理解者だと思っている。 しかしすべての日本人がそうではない。 だが、韓国人の感情のルーツを知れば、その思いは大きく変わるに違いない。   仕事でアジアの国々を何度も訪れたが、その中で私 … 続きを読む

借り物の言葉では生きられない ― 「コピペ」より「新規作成」

SNSが選挙の結果を左右する時代になった。 人々はSNSの情報を次々と転送し、SNS自体もその転送情報を再転送している。 またWeb上の記事を引用したり、それをSNSで紹介したりする人も多い。   私は、SNSを情報源と … 続きを読む

風前の煙

タバコ吸わない人にはどうでもいい話だと思うが、まだ15%いる喫煙人口が社会に与えている影響は決して小さくなく、吸わない人も推移を見守らなくてはいけない。   タバコはそのうちすっかり姿を消すことだろう。 私が毎日二時間の … 続きを読む

旅は「違和感」から始まる ― 世界が近くなる瞬間

旅に出ると、必ず心のどこかで必ず小さな「違和感」を覚えるものだ。 それは確かに不快ではあるが、同時に世界が広がる前触れでもある。   さまざまな国を訪れると、まず興味を惹かれるのは料理だ。 どんな味であれ、その土地の人々 … 続きを読む

悪道を歩くと顔が悪くなる

虚しい競争に心を奪われた時期があった。 あの頃の私は、顔つきまで変わっていた。 生き方は、いつのまにか表情に刻まれていく ―― そんな当たり前のことに、私は長い時間をかけてようやく気づいた。 毎晩のテレビ・ニュースを賑わ … 続きを読む

人生は眠りの中でみる夢であり、死は再び戻る眠りである

一見すると哲学とは縁のない娯楽映画『男はつらいよ』第24作を観ていたとき、柴又の帝釈天の御前様が法要の席の雑談でシェークスピアの言葉を引用する場面があった。   「生きている間は、ただの夢にすぎない」(Life is b … 続きを読む

段取りの鬼と、整えの天使

私は、基本的に完璧主義で、手掛けた物は途中で投げ出すことはしない。 だから何亊もあらかじめ先に手を打って、完璧に成し遂げることに万全を期そうとする。 それは私の性分である。 今日はここまでで良いとされるものがあれば、必ず … 続きを読む

想い出を閉じ込めるという生き方

私の部屋には、たくさんのアルバムとファイルが並んでいる。   アルバムはいわゆる写真アルバムで、全部で四十八冊。 それに加えて、新婚旅行や海外留学など大きなイベントは、別の十八冊の大型サイズのアルバムになっている。 また … 続きを読む

形式に映る自分の姿

世の中には形式を重んじる世界と、自由なスタイルを追い求める世界がある。 絵画や音楽など、いわゆる芸術の領域では、その違いがはっきりと表れる。 私は特に音楽が好きだが、好きなタイプは明確に分かれている。   私が好きなのは … 続きを読む

「愛し残した」という後悔と、「償いきれなかった」という後悔

  私は長いあいだ、死について深く考えることを避けて来た。 考えても答えが出ないことは、誰もが知るっているからだ。 しかし今、私は死について、これまで以上に真剣になって考え始めている。   世界中の誰もが一度ならず何度も … 続きを読む

最後の青色申告の先にあった爽快感

やっと終わった。 昨年の四月で事業を廃業したので、今回が最後の青色申告書となった。 簿記など習ったこともないのに手探りで始めた経理処理。 十数年間、「弥生の青色申告ソフト」を使い続けてきた。 日々の仕訳記帳を終え、年末の … 続きを読む

写真が守り、動画が揺るがすもの

映画やドラマ、ドキュメンタリー番組でも、一昔前の作品になると、登場する芸能人の多くがすでに他界していることに気づく。 あまりよく知らない人なら気にならないが、生前の記憶がたくさん残っている有名人の場合は、亡くなったと言う … 続きを読む

大空へのロマン ― 鳥たちとジェットストリームが育てた夢

私は山が近い川沿いの地方都市に住んでいるので、自然は身近にある。 昔から週末の夕方になると、小さな子供が親と手をつなぎながら家の前を通り、近くの駅へ歩いて行く姿を良くみかけた。 「パパ楽しかったね、また遊びに来ようね」  … 続きを読む

「わくわく感」の変容 ― 未来への伸びしろから、今の深さへ

JR九州とnoteのコラボ企画「#わくわくする瞬間」の作品募集のお知らせを見たとき、胸の奥から懐かしい感情がふっと込み上げてきた。 「そうだ、昔はいつもそんな気持ちで満たされていた」という思いと、「あの感覚は、今どこにい … 続きを読む

狭くなった世界が、人生にもたらす深さ

例えばアメリカの大統領が感じている「世界」はとてつもなく広いことだろう。 自分専用の超豪華なジャンボジェット機を乗り回し、世界中の首脳と対等以上の立場で渡り合い、世界中で自分を知らない人はなく、個人的な世界だけでなく、身 … 続きを読む

ひとりで始めた、人生最後の挑戦

十数年前、私は会社勤めと決別し、「男一匹」で個人事業立ち上げを決意した。 どう見ても私は会社員向きの男ではなかった。 「組織の中で自分を制しつつ、マインドを高く保って鼓舞する」という生き方から、どうしても脱線してしまうの … 続きを読む