背中を見送る散歩道

だらだらと続く登り坂を、「もう少し」と自分を励ましながら歩いていると、後ろから軽快な足音が近づいてくる。   道路の端に寄って道を譲ると、あっと言う間に追い抜かれた。 上がった息の音すら聞こえない。 その背中はみるみる小 … 続きを読む

心の中に絵を描くまなざしは、伝わっていた

子どもたちが立派に成長し、それぞれ家庭を持つようになった。 その日常をじじ・ばばの立場から眺めていると、「あっ」と思う瞬間がある。 血のつながりをふと感じるときである。   娘の、何事にも徹底して取り組む頑張り屋の性格は … 続きを読む

孫に気付かされた子供への愛

私は二十五歳で妻と知り合い、二十八歳で結婚し、娘が生まれたのは二十九歳、息子が生まれたのは三十歳だった。 外から見れば、万事順調に家庭生活が始まったように映っただろう。 だが実際には、すべてが絵に描いたように進んでいたわ … 続きを読む

他愛もない日の、かけがえのない幸せ

「他愛もないことの繰り返し」――それこそが、人生の営みの中でふと感じる、ほのかな幸せなのだと思う。 妻が具合が悪かったので、娘が家事を手伝いに来てくれ、私と一緒にスーパーに買い物にも行った。 本当に幸せで楽しい時間だった … 続きを読む