miyaのベネチアレポート
05:ベネチアでお好み焼き
先日、家に友達と私の彼を呼んで"お好み焼きパーティー"をしました。

イタリア人のカップルAとEは二人とも、日本のアニメおたくで、いつもマニアックなアニメの話題をするのでついていけないのですが、それでも気のいい人たちです。ある時、アニメに出てくる"お好み焼き"の話題になり、それじゃあいつもお世話になってるから私が作るわよ!と、今回のパーティーをすることになりました。

朝から買い物に行って、肉屋でハム2種とカルパッチョ(生食用)を購入、八百屋でキャベツとズッキーニと赤ペペロニとタマネギを購入、スーパーで小麦粉、卵、ビールやエメンタルチーズなどを購入しました。
ベネチアでは、ハムや野菜は、肉屋や八百屋の方がおいしいし、お店の人と仲良くなれるので、おいしいものを教えてもらったりして、買い物を楽しむ事ができます。そうそう、デザート用のジェラートも、ベネチアでも屈指のおいしいお店で、発泡スチロールの箱に入れてもらって4種類、計600g購入しました。
支払い金額合計は、約25ユーロ、日本円で3400円でした。

大事な生地は、小麦粉、粉末ダシ、卵、水、澱粉で作りましたが、それでもどこかイタリア風な匂いがします。
ソースは、以前、日本から友達がやって来た時に持って来てくれた"お好み焼きソース"がありました。
豚肉は、日本みたいにちょうどいいものがないので(骨付きか脂身ばかりだったりして)ハムを使いましたが、それだけではなんだかケチくさいので、カルパッチョをすき焼き風にして使う事にしました

さて、準備が整い、友達もやって来て、一緒に生地に具を混ぜて、焼いて作り始めました。
みんな、ソースに興味津々です。だって、日本語しか書いてないから。
賞味期限の"賞"の字が、亀のデザインに見えるとか、袋になんて書いてあるのか、この"おたふく"のイラストはなんなのか、とかです。


わいわいおしゃべりしながら作って、さあ食べましょうという時になって、みんなの手が止まりました。
誰かが味見(毒味)するのを待っているのです!
イタリア人は、味には保守的で、あんまり冒険的なものは食べないんです。(食べたいって言ってたのに!!)

幸い、うちの彼のFは、なんでも食べるので、一番に手を付けて食べてくれました。
" おいしいよ"とパクパク食べ始めましたが、この人、味オンチで、前に作った"冷やし中華"も、"アフガニスタン料理と言っても納得する味だ"と、訳のわからない感想を聞かせてくれたりします。

他のイタリア人の友達は、ちょっと様子を見てから口を付けてくれましたが、すぐに"おいしい!!"とパクパク食べ始めてくれました。
そして、次々と一緒に具を混ぜて焼き進み、ビールも飲んで、みんなご機嫌のようで私も嬉しかったです。

そして、その日来れなかった友達がいたので(友人Aの同居人)、その人のためにもう一枚お好み焼きを焼いて、お持ち帰りしてもらう事にしました。
そして、ソースをつけて、マヨネーズをつける時になって"何か日本語で書いてやってよ!!"と言われて、みんなで考えたのが、、、"毒".、、、。

ちょっとイタリアンジョーク入ってますが、写真のとおり"毒"と書きました。



そして次の日、夕食時間に私の携帯電話が鳴りました。
うちの彼のFからです。

" miya、昨日のジェラートの残り、一度に全部食べたらダメだよ、太るから。"
" え?何、それを言うために電話かけてきたの?"
" うん。それじゃあ、また明日。"

なんてヤツ!!!
私が全部食べてしまうと思ってるなんて!!!
でも、ジェラート、この季節にはたまらなくおいしいです。

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