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             外国語ing My Way
        情報マガジン NO.000021  2004.11.8配信
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           メール:jr1maf2@ki.rim.or.jp
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「外国語ing My Way」マルチリンガル習得へのヒント・シリーズ(7)
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第7回 学ぶエンジンを始動させフル回転させるもの

このシリーズに入って発音に関するお話を続けましたが、掲示板やメール等に
ほとんど反応は見られず、私は少し戸惑っていました。 面白くも無いくだら
ない事をたらたらとお説教たれて、皆さんに見放されてしまったのかなとも考
えていました。

そんな最中、私の発音に対する執着とも言うべき「能書き」を冷静に受け止め
ておられる読者の方にお会いする機会を得ました。 その方がおっしゃるには
読者の方からの反応が出て来ないのは、「発音」する機会の無い人にとっては
非現実的な世界であるからではないかとの事でした。 正直言って、私には思
っても見なかったご指摘で、その意外さに拍子抜けした感じを隠せませんでし
た。
 
確かに話す機会がなく、また話す事も想定してない方がいらっしゃれば当然そ
う言う事はありえるのだと思いました。 しかし、次の瞬間に私はすぐに考え
が行き詰ってしまいました。 それは「そもそも話す機会がないのに何故その
外国語を学ぼうとするのだろう」と考え、その答えがとっさに見つからなかっ
たからです。

その方とお話をする内に少し分かって来ました。 その方はドイツ語に興味を
持ち勉強されていました。 その方がそもそもドイツ語を勉強するようになっ
たきっかけは、ドイツの歌曲が好きで、聴いている内に、曲がぐっと盛り上が
って来た所で感情を込めて発声をしている単語の意味を辞書で調べてみたら、
日本語の歌詞とまったく違う意味の単語であった事に驚き、原語を理解しなく
ては本当にその曲を理解した事にはならないと思われた事でした。

確かにこのようなアプローチないしはきっかけでひとつの外国語の勉強を始め
られた方にとっては、正しい発音を理解したり、自分が正しい発音をする事は
大して重要な事ではないのだと思います。 その言葉を「マスター」する為に
は正しい発音を理解し、自分がそれを発音できる事が大切だとは理解はできて
も、今の自分からはかなり遠い世界の話なのだと思います。

しかし、きっかけがそうだからと言って、勉強している内に欲が出て来ないの
だろうか、ドイツ人の世界に入り込んで、好きな歌曲の背景やそう言う文化そ
の物に触れてみたいと思わないのだろうか、とやはり私の疑問は残ります。 
さらにお話をお聞きする内にその疑問が解けました。 その方はいままでに基
本的に海外旅行をした事がないと言う事でした。(私と同じ年代の方です) 

私はその方と色々とお話している内にひとつの強い確信を持ちました。 もし
その方がドイツやオーストリアに旅をする機会を得たら、考え方は180度変
わるだろうと思ったのです。 実際にその世界に身を置いて見れば、もともと
関心を持たれている世界ですから見るもの聞く物がすべて好奇心の塊で、そこ
にいる人々の暖かさに触れたりすれば、間違いなくその異文化の世界に魅了さ
れるに違いないと感じたのです。 ひとつでも、一度でもそんな体験をしたら
これからももしかしたらドイツ語以外の外国語にチャレンジしようと思うかも
しれないとさえ思えました。


私が幾つもの外国語に関わって来た歴史を振り返ると、いずれの場合もまず最
初にその国の人との出会いがありました。 特定の個人である場合もあれば、
不特定多数の人達である事もありました。 しかし、いずれの場合も相手は「
人」なのです。 その「人」に強烈に惹かれ、その「人」と「絶対にコミュニ
ケーションをしたい!」と言う例え様もない強い情熱が湧き上って来たのでし
た。 私が「バイブル・シリーズ」の冒頭で、外国語の習得に一番大切なもの
は「その国の言葉でその国の人と絶対に話をしたい、コミュニケーションをし
たいと言う強い情熱を持つ事」であるとお話しましたが、この情熱が無くして
は一つの外国語を絶対にモノにする事はできないと思うのです。

人との出会いと言う物は、まさに「出会い」です。 願ったら必ずすぐに得ら
れるものではないし、ましてや手をこまねいているだけでは決して手にする事
はでません。 日頃から他の人達に関心を持つ事が大切です。 特に自分と異
なる考え方を持った人たちを排除せずに、愛を持って見つめる視点が大切だと
思っています。 そして、できるだけ自分からそういう世界に飛び込んで行こ
うとする姿勢がその人の可能性を大きく広げてくれると思います。 万事そう
言うスタンスで臨んでいれば、その内に必ずやその機会は訪れる物なのです。

人と出会うと言う事は、その一個人(もしくは複数の人達)と言う「人間」と
知り合いになると言う事に違いはありませんが、ここでお話している「出会い
」と言うのは、それだけの事ではありません。 大体その様な出会いだけなら
いまや日本中何処に行ったって外国人だらけです。 その気になれば10カ国
の人と知り合いになる事も難しい事ではありません。 大切な事は、その人と
出会い、その人を知り、その人を「愛する」ようになる事なのです。 「愛」
と言っても男女間の恋愛である必要はありません。 お互いに愛し合う必要も
ありません。 「あなたが」その人を愛する事なのです。

出会ったその人に愛を感じ、その出会いを大切にしようと思う心が自然にその
人をもっと理解しようと言う気持ちに育ちます。 その人が話している言語を
是非理解したいと思うし、自分がその言語でその人の「生」の心に直接触れて
みたいと思うはずなのです。 そしてその人を理解したいと思う気持ちは、自
分の生まれ育って来た日本とは全く異なるその人の国の環境や文化、物の考え
方を知りたいと言う気持ちに自然につながって行くはずなのです。 なぜなら
ばその人はその環境がなかったら今自分の目の前には存在していないはずだか
らです。 このようにして、あなたが惹かれる一人の人との出会いは、その一
個人の存在だけに留まる事なく、一つの国の文化・言語までを包合した、大き
なひとつの「世界」との出会いとなって行くはずなのです。

事態がここまで進展した時に、自動車のセルモーターのスイッチを入れるかご
とくエンジンが音をたてて始動し、あなたは外国語習得街道を全速力で疾走し
始める事になるのです。

現在では海外旅行をする事は国内旅行するよりも安く、簡単に実現する事がで
きます。 誰でも望めば必ず体験できるものになりました。 このような海外
旅行や、仕事での海外出張・海外赴任の先が、今お話している人との出会いの
場となる事が多いのではないかと思います。 それはとてもインパクトのある
出会いになると思います。 目の前にその魅力溢れる人がいるだけでなく、そ
の人もそしてあなた自身もその「異人」が生きて来た国と文化の中にいる(そ
の国の空気を自分で実際に吸っている)からです。 その人の外見や発言や行
動・動作の全てがその世界の中で極めて立体的に見え、理解できるからです。
この強いインパクトは、ほぼ一直線に「よし、この国の言葉にチャレンジして
やるぞ!」と言う情熱につながります。

こうやって見てみると、ひとつの外国語を習得する上で、「愛すべきその国の
人に出会うこと」と、「その国の空気を自分で実際に吸う」事のコンビネーシ
ョンがいかに大きな意味を持つかお分かりいただけると思います。 なんだか
自動車のエンジンに似ています。 「愛すべきその国の人に出会うこと」は外
国語学習に必要な情熱の源泉で、いわば「ガソリン」を得るようなものです。
しかし例えガソリンがあったとしてもそれだけでは爆発しません。 ガソリン
は霧のようにして空気(酸素)と混ぜる事によって、プラグで点火された火花
で初めて爆発するのです。 「その国の空気を自分で実際に吸う」事によって
初めてあなたの身体の中でその「情熱の源泉」は爆発し、エンジンが音をたて
て始動するのです。

外国語に興味を持つきっかけ自体は様々であると思います。 海外旅行で素晴
らしい出会いがあってその世界に惹き込まれ、それがきっかけとなって勉強を
始めた、なんて事例はとても恵まれたケースのお話です。 日本に居ながらに
して、魅力ある外国人と出会い興味を持つケースもあるでしょうし、前述の方
の様に、「人」とは全く関係のない接点から直接外国語に興味を持つケースも
あるわけです。 この様なケースから猛然とダッシュを切り、ひとつの外国語
をモノにされた方もきっといらっしゃるのではないかと思います。 むしろ海
外に行くこと事自体が簡単ではなかった一昔前では、そんな事例も多かったの
かもしれません。

しかし、言葉は生きています。 そして言葉は何よりも「人」によって話され
ているのです。 例えどんなきっかけでその言語に興味を持ったにしても、そ
れが言語である以上、そこにある「人」を無視しては学ぶ事もできないし、理
解する事も決してできるものではないはずなのです。 ある外国人に出会い、
すごく魅力を感じたが、まだその国を訪れた事のない方は、エンジンが酸素不
足による不完全燃焼のために爆発力が不足して、パワーを出し切れていないの
ではないでしょうか。 あるきっかけで、その言語そのものに興味を持ち勉強
を始めた方は、自分のエンジンで走ってたどり着きたい「目的地」がある事を
知り、その目的地にあこがれを持ってはいるけれど、肝心なガソリンをまだ手
にする事ができでいないのではないでしょうか。

私は、このような方々には是非とも自分の足でその国の地を踏みしめ、自分の
身体でその国の空気を精一杯吸って頂きたいと思うのです。 その酸素溢れる
空気のおいしさを知ったら、それまで不完全燃焼に苦しんで来たあなたは、一
気に爆発力を高めフルパワーを出して快適な回転をし始めると思うのです。 
そして、あこがれる目的地だけは知っていると言うあなたは、そこで必ずやあ
なたのエンジンに必要なガソリンを手にする事ができると思うのです。 手に
したガソリンを、おいしい酸素溢れる空気と一緒に日本に持ち帰る事ができる
と思うのです。


以前に「発音」の問題を取り上げた時に、日本の学校教育で「正しい発音を聞
き、実際に正しく発音を出来る」事を軽視している発想が、何年学習してもほ
とんど喋ることのできない悲劇を生み出してしるとお話しました。 しかし、
教育の原点に立ち返ると、もっと基本的に欠けているものがある事を強く感じ
ます。 それは何も語学にだけ限った事ではありません。 歴史も、数学も、
そう、すべての教育科目について言える事なのです。

それは、「学習の動機を気付かせ、育てる事」です。 なぜ、その科目を学ば
なければいけないのか、学ぶとどんな良い事があるのか、学ばないとどんなつ
まらない結果になってしまうのか、といった事を理解させる事なしに(そもそ
もの動機付けがないままに)ただ「テスト」と言う鞭を手に、走らせようとす
る教育の基本的あり方が間違っていると思うのです。

無限の可能性を秘めている若い生徒達には、世界中に魅力溢れる世界が無数に
存在し、それを知ることが如何に自分を豊かに幸せにしてくれるか折に触れ説
いてあげなければいけません。 活力溢れるその身体と言うエンジンを燃えさ
せる、ガソリンや酸素溢れる空気の存在を教えてあげなくてはいけません。 
そういうインセンティヴがあって初めて人間と言う物は能力を発揮するものだ
と思うのです。

(第8回に続く)


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ひと言
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■■ 「外国語ing My Way」の出版

掲示板やメールで激励のお言葉を頂きました。皆さんありがとうございます。
お陰様で校正も完了し、校正刷りが来週早々に上がり、表紙のレイアウトとか
の相談の段階に入ります。 こんな私の書き物を出版して頂けるだけで有り難
いのに、色々と意見まで聞いて下さるのには本当に頭が下がってしまいます。
この調子で行くと年内にはなんとか発刊に漕ぎ着けそうです。

前回、サイズはA6版とご案内しましたが、46版の間違いでした。(A6版
とは葉書のサイズですから有り得ませんね・・・笑) 良く平積みで書店に置
いて有る、手に馴染みやすい手ごろなサイズと装丁の本です。

全国紙の一面の最下段にある縦書広告で紹介される他、海外出張の多かったり
海外拠点の多い企業等にも個別に紹介・打診して頂けるそうです。

私のようなズブの素人でもこの様な機会が与えられたのですから、読者の皆さ
んの中にも成功される可能性をお持ちの方はたくさんいらっしゃるのではない
でしょうか?  そう言えば、最近は一主婦が、あるいは1OLが書いた本が
ベストセラーになったり、昔と較べて色々な方が機会を得ておられるのではな
いでしょうか。

出版社の代表者の方が、この本は売れると思った本に限って売れなかったり、
どうせ売れないだろうと思った本に限って売れたり、昔から本は出してみない
とわからないものだ、とおっしゃっていました。

と、言う事は「外国語ing My Way」は売れないって事かもしれません(笑)

それでは皆さん、また来週!


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(オンライン商品ご紹介)
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ご意見・広告掲載など  jr1maf2@ki.rim.or.jp まで
発行人 MAFNET 代表 岡 浩一郎
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