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             外国語ing My Way
        情報マガジン NO.000016  2004.9.27配信
   サポート・サイト:http://www.ki.rim.or.jp/~jr1maf2/gmyway/
           メール:jr1maf2@ki.rim.or.jp
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メルマガの第16号をお届け致します。 先週から始まった「マルチリンガル
習得へのヒント・シリーズ」の第2回になります。

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「外国語ing My Way」マルチリンガル習得へのヒント・シリーズ(2)
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第2回 己に勝つには己を知るべし

皆さんは発音の練習をする時にどの様な方法でされていますか? まずはCD
やテープを聴いて、それからネイティヴの発音の後について自分も発音をする
これが誰しもが最初にとりかかる方法ですね。 少し熱心な方は、更に自分の
発音を録音して聴いておられる事でしょう。 しかし何度練習してもなかなか
CDやテープの中のネイティヴの様には行かないですね。 自分では十分正し
い発音が出来る様になったと思っても、ネイティヴに話すと聞き取って貰えな
かったりしてがっかりとしてしまう事も多いでしょう。

そこで私が取り出す語学発音訓練の為の「神器」があります。 CDプレイヤ
ーとカラオケ用マイク・ミキサー(早い話がカラオケのセット!)です。 発
音の練習に飽きたからカラオケで気分転換を! と言う訳ではありません。(
笑) 外国語の発音の練習とカラオケの練習が必要としている物には非常に近
い物があります。 どちらも第一義的に目指しているのは「模倣」なのです。
外国語はまずネイティヴの発音を「模倣」を目指し、カラオケはまずはプロ歌
手の歌を「模倣」する事から始まるのです。

所詮外国語も歌も人に聴かせる為の物です。下手であってはいけないのです。
下手であっても相手に言いたい事はなんとかわかってもらえるかもしれないけ
れど、下手で得する事は何もありません。 それに余りにも下手だと全く理解
すらして貰えない事でしょう。 

外国語の発音もカラオケの歌も、最初はお手本をじっくりと聴きます。 たく
さん聴いてしっかりと記憶に残る位になる頃には、お手本に合わせて自分も口
ずさめる様になっているはずです。 少し自信がついて来ると、お手本の声を
絞って自分だけの独演会になります。 つかえる様な事もなくなり、大きな間
違いを犯す様な事もなくなる頃には、お手本をもう聴かなくなってしまうでし
ょう。 それからは、話し込むにつれ、歌い込むにつれ、全体の流れはどんど
んスムースになって必要な感情移入も上手くなり、遂にはテキストや歌詞を見
なくても間違う事もなく、完璧な感じに仕上がって来ます。 

ところが、この辺りまで来ると「自己陶酔」と言われる境地に達している人も
かなり出てきます。 カラオケで一番恥ずかしいのはこの「自己陶酔」で、(
私がMAFNETのカラオケ・フォーラムで無料頒布している『岡浩一郎ベス
ト』シリーズのCD等はこの代表かもしれません)この様な場合、自分が上手
と思っている曲に限って聴衆は絶対に上手とは思っていないのです。(笑)

しかし、一生懸命練習して上手くなったはずなのに、何故「自己陶酔」と言わ
れる様な事が起きるのでしょうか? それは「森を見たいが為に、一本一本の
木を大切に見るのを忘れてしまっている」からだと思うのです。 株式投資を
始めとする相場の世界では、良く「森を見ずして木を見るな」と言われます。
「ひとつひとつの小さな出来事に目を奪われて大局観を忘れるな」と言う意味
です。 しかし外国語の発音やカラオケの世界では、仕上がりの美しい世界に
気を奪われて、ひとつひとつの基本をおろそかにすると、耳を覆われる結果に
なってしまうのです。

外国語の発音の基本は、ひとつひとつの単語の発音を正確にする事です。 ひ
とつひとつの単語を正確に発音すると言う事は、単語を構成するひとつひとつ
の音(おん)を正確に発声すると言う事です。 ネイティヴでない以上、どん
なに素晴らしい能力や感性を持った人でも必ず苦手な発音があります。 言い
換えるとネイティヴでない以上、誰でも発音はひどく訛っているのです。 こ
れをひとつひとつ辛抱強く克服する事が外国語を正しい発音で話す為には必要
なのです。

一生懸命発音練習をして来たのに、ひとつひとつの音(おん)にまで戻って訓
練し直さなければいけないのはどうしてなのでしょうか。 私は、まず自分自
身の発声・発音を良く聴いていないと言う事に大きな原因があると思っていま
す。 仮にテープに録音して聴いた事があるとしても、だれでも自分の声を聞
くのは結構恥ずかしいものです。 普段は自分の発声は声帯の振動が骨を伝わ
って自分の耳の鼓膜を振動させている為に、実際の声と異なった声を自分の声
として認識しています。 ですから、録音された声を聴くと、誰でも「ええっ
? これが私の声? いやぁだぁ〜〜!」(笑)となる訳です。

ですから、録音された自分の発音を冷静に評価するのは結構むつかしいものな
のです。 なんとなく正面から客観的に聞く事を避けてしまうものなのです。
他人の声であったらもっと冷静に評価できるのに、自分の声だとついつい妥協
してしまう傾向があるのです。

実は、こう言った問題を解決する為に極めて有効なノウ・ハウがあるのです。

「バイブル・シリーズ」で私がアマチュア無線で英語を鍛えたお話をしました
が、アマチュア無線での交信は極めて特殊な環境におかれています。 実際に
相手を目の前にしてする会話と違うのはもちろんですが、かと言って電話で話
すのとも違うのです。 それは「片側通信」であると言う点です。

ご存知のように無線通信の世界では一つの周波数の上で交互に受信と送信を繰
り返して会話を進めます。 自分が送信中(自分が話す)は受信機をOFFに
して、一方的に話します。 1分でも10分でも構いません。 好きなだけ話
してから「それではマイクをそちらにお返しします。 受信します、どうぞ!
」言って、今度は送信機をOFFにして、相手が同じ様に「どうぞ」と言って
来るまで受信機のみをONにして相手の話を聞くのです。 したがって、途中
で「え、それ何?」とか聞く訳にもいかないし、とにかく受信中は相手がスタ
ンバイ(送受を切り替える事)をした後で話そうと思う事などはメモしておか
なくてはいけません。

言ってみれば無線の交信のスタイルはまさにスピーチのスタイルなのです。 
自分自身が自分の話したい事に集中して、誰にも邪魔されず満足するまで話し
て、一回の送信を終える事ができるのです。 (だからと言ってつまらない話
をだらだら話してると相手はいい加減いやになって、スタンバイした途端に「
ではこの辺で。さようなら!」なんて言われてしまうかもしれません) 自分
で自分のスピーチに「陶酔」していると、相手は逃げてしまいます。 カラオ
ケと同じ事ですね(笑)

さて、この片側送信である事が、意思表現をきっちりと行う為の非常に良い訓
練の機会となるのですが、私はそこでとても貴重なノウ・ハウを得ました。

アマチュア無線では海外と交信する時は、差し渡し何メートルもの大きなアン
テナを必要とする「短波帯」の周波数を使いますが、短波帯の通信は電波伝搬
が非常に不安定で雑音や混信が多い為、少しでも相手に明瞭に音声が届く様に
様々な技術が投入されています。 しかし、余りにそれらの技術を欲張ると、
信号や音声がかえって不自然になって聞き取りにくくなったり、(音声を圧縮
したり、特定の音域を強調したりする為)或いは非常に質の悪い電波を発射す
る事になって付近の周波数を利用している他の局に混信を与えたりする事もあ
ります。 また往年のベテラン局は、そんな「音声に小細工をして少しでも明
瞭度を上げようと欲張ったシステムより、聞いていて惚れ惚れとする様な聞き
やすい音質で堂々と交信する」(ただし上級ライセンスを取得して高い送信出
力で電波自体を強くして先方での了解度を上げる)事に心血を注いでいたりし
ます。 そんなニーズがある為に、熱心なアマチュア達は自分の送信中にも自
分の送信している電波や音質をチェックする目的で、受信機の一部だけをON
にしておいて自分が送信している電波を同時に受信しながらヘッドフォンで自
分の音声を常にリアルタイムに「モニター」をしているのです。

いやがおうでも自分の声を自分の耳から大きな音で聞きまくる結果になるので
す。 当時の私は特にその状況を意識する事もなく、あたりまえの環境として
体験していたのですが、この事が英語の発音を向上させる為に大変役に立った
と思っています。

自分の発音が良く聞こえるのです。 漠然とではなく、単語を構成するひとつ
ひとつの音が浮かび上がって耳に響くのです。 微妙な発音の違いも、はっき
り音声とはならない様な例えばサ行の子音の空気の漏れる様な響きとかが、耳
をくすぐる様に「パーツのレベル」で聞こえて来るのです。 普通の環境では
一番客観的に聞く事が難しい自分自身の声がそうやって聞こえて来るのです。

真夏の暑い日に長時間に渡って交信をしているとヘッドフォンが暑苦しくなっ
て、はずしてしまう事があるのですが、受信時はスピーカーから聞こえてくる
相手の声を良い音で聞く事になるので楽なのですが、自分が送信する段になる
と、途端に不安になります。 自分の話している声が良く聞こえないのです。
もちろん聞こえないはずはありません。 それが人間の普通の状態なのですか
ら。 しかし、モニターする事に慣れ、自分の発音がアラも含め明瞭に聞こえ
ている状態から「普通」の状態に戻った時の不安と言ったらありません。 「
最後には自分はちゃんと英語の発音を正しくしているのだろうか?」とまで疑
ってしまう位なのです。 

実際、ヘッドフォンをかけてモニターしながら喋っていると、ひとつひとつの
音を大切にしながらより良い発音で喋ろうとする習慣が身に付くし、事実、発
音も飛躍的に向上するのです。 ネイティヴである相手の発音と客観的に比較
修正しながら発音する事ができるのです。

私は、是非みなさんに自分自身の声を「モニター」する事をおすすめしたいの
です。 CDプレイヤーからのネイティヴのお手本をヘッドフォンで聴き、そ
の同じヘッドフォンから自分自身の声を同じ条件で聴くのです。 そもそも自
分の知覚条件が異なる環境で、耳から無理やり学んで模倣しようと思っても、
知覚が鋭く脳の基本的な言語メモリーもまだパターン化されていない幼児期の
子供ならいざ知らず、我々大人にはかなり難しい話なのです。

私はスペイン留学時代に仲の良かったクウェート人の留学生(石油豪族の長男
でした)からアラビア語のアルファベットをお遊びで教えてもらった時につく
づくとその難しさを感じました。 彼は私に日本語的には「ア」としか聞こえ
ない音(おん)を4つか5つぐらい並べ、私に発音させるのですが、何度も注
意深く聴けば多少は違いがわかっても、真似しろと言われて何十回やっても彼
はただ腹を抱えて笑うだけでした。 とうとう留学を終える時が来るまで、一
度も合格点は貰えませんでした。(笑)

最近では中国語で同じ様な体験をしています。 中国語はPinと言って全て
の漢字は英語アルファベットで表記された「発音記号」が定められています。
当然中国語を学ぶ者は、すべての漢字のPinを覚えると言う方法で発音を学
んで行くし、PCの漢字入力も日本語のローマ字変換の様に、「Pinを入力
して変換キーを押し、ポップアップされた漢字の候補の中から正しい漢字を選
択する」と言う方法で行うのが普通です。 このPinは英文字でローマ字的
に書かれていますが、これが結構な癖者なのです。 ローマ字的に発音して正
しい物もあれば、全然違うものもあるし、最悪なのは、同じPinでも実際の
発音は異なっていたりするのです。 そもそも中国語の発音はローマ字的発音
とは一致していないものがほとんどです。 それじゃあ、何の為のPinだと
怒り出したくなる位です。(笑) 加えて四声と呼ばれるイントネーションが
ありますから、やはり中国語の発音はかなりの難物です。

従ってちょっと練習した位ではネイティヴにはなかなか通じないのです。 自
分では練習したつもりでも通じないのです。 こんな時は、黙って例の神器で
す。 ヘッドフォンでモニターしながら、正確に模倣するに限ります。 ネイ
ティヴに直接直してもらう事もたくさんあるのですが、正直言って、何度も言
い直す中で「それだ!今言ったその発音が正しい!」と言われても、またしば
らくたってから「もう一度言ってごらん」と言われたって言えるもんじゃあり
ません。(笑) それは、自分の声が正確に聞こえていないから、再現しよう
と思っても何をどうしていいか良くわからないからなのです。 計量カップや
計量スプーンを使わずに、万事目分量と感だけで料理をする私の女房に良く似
ているかもしれません。 時々信じられないほどおいしい料理を作ってくれる
のですが、「これおいしいからまた作って!」と頼んでも、同じ物はまず2度
と出て来ないのです。(笑)

さて、この「神器」ですが、ごく普通の方にとっては何を用意して良いか思い
つかないのではないかと思います。 最低限必要なものは、マイクとヘッドフ
ォンの2つです。 どちらもその辺の家電量販店で簡単に安く買う事ができま
す。 問題はその2つを接続する「機器」をどうするかです。 ミニコンポの
中にはマイクが差し込める様になっている物もある様ですが、マイク単独だけ
選挙の演説設備みたいに拡声できるものでは、肝心のお手本のCDと同時に練
習する事がやりにくくなってしまいます。(いちいち入力をこまめに切り替え
るのは実際問題無理でしょう) となると行き着くところ、やはりカラオケ機
器(セット)と言う事になってしまいます。 カラオケのCDの代わりに語学
のCDをプレイする訳です。

昔はやって今は使う人がほとんどいない「カセットテープ式のカラオケセット
」等はネット・オークションや街のリサイクル・ショップで数千円で売られて
います。 CDプレイヤーからの出力をつなぐ為に「外部入力端子」と、ヘッ
ドフォンを差し込む端子があれば問題なく使えるでしょう。 ミニコンポとか
高級なラジカセの中にはカラオケ機能を付けた物もありますが、あまり種類は
出回っていない様です。

既にステレオ装置(CDプレイヤーとアンプ等が別々にセパレートになってい
る物)をお持ちの方であれば、「マイク・ミキサー」を購入すれば性能的にも
最高のシステムが出来上がります。 そう言ったステレオ装置を持っている個
人ユーザー用のカラオケ・ミキサー(キー・チャンジャーとエコー装置まで付
いています)がカラオケで有名なP社から安く販売されています。(どの店で
も取寄せ扱いになります) またネット・オークションでは、カラオケ・ボッ
クスやスナックで使っていた営業用のカラオケ・ミキサーの中古品(リース・
バック品)を安く買う事ができます。

ちょっと機械の知識があれば何でもない事なのですが、ごく普通の方は苦労す
るところです。 私にはそんなの難しくて無理!とおっしゃる方、この際です
から、是非CDカラオケ装置(セット)の購入を検討されてみては如何でしょ
うか。 新品でも数万円程度で色々な機種が売られています。(もちろん、ネ
ット・オークションでもCDカラオケセットが沢山出品されていますので、安
く中古品を入手する事が可能です) 外国語のカラオケの練習もできるし、一
石二鳥かもしれません。

(第3回に続く)


ではまた来週!


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発行人 MAFNET 代表 岡 浩一郎
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